最近は武〇塾さんの影響で「参考書ルート」(=志望校合格のためにはいつどんな教材をどの順でやればよいかの道筋を示したもの)が流行っていますが、当然吉田塾でも志望校や英検の各級にたいしてお勧めしている定番参考書・問題集があります。今回はそれらの吉田塾お勧めの学参を紹介していきます。
【英検5級~3級】
英検3級まではだいたい以下のラインナップで勉強してもらいます。
①『英検〇級をひとつひとつわかりやすく』(学研)
その級に必要な事項(文法・語句)がコンパクトにまとめられており、特に先取りする場合に重宝します。
②『英検〇級 文で覚える英単熟語』(旺文社)
リスニング対策・多読も兼ねて『パス単」(=単語帳)ではなくて大量の英文が載っていて、その音源も収録されている『文単』をお勧めしています。塾生には「毎日音読」の素材として1日1ページ読んでもらい音読の録音データを公式LINEに送ってもらいチェックしています。
③『英検〇級 過去問題集』
①②を1回終わらせた段階で「過去問集」に入っていきます。英検の過去問は読解問題集として、空所補充や内容一致問題の練習ができるので入試問題にもつながっていきます。また、リスニングはただ聞き取れるだけではなくて問題に対する慣れも必要ですのでやはり過去問を使って「設問の仕組み」に慣れておくことは大切です。また、ライティングや二次試験の面接対策も過去問集で可能なので必ず購入して頂いています。
【英検準2級~準1級】
英検も準2級からは高校英語(=大学受験英語)に入っていきますので、ただボキャブラリーを増やすだけでなく文法的理解やいわゆる「英文解釈」の力が要求されます。従って前述の①~③に加えて以下の教材をお勧めしています。
④『ジーニアス総合英語』(大修館書店)
いわゆる「文法書」ですが最近は「総合英語」と呼ばれています。「総合英語」は中高一貫校では中3で、高校生は高1で学校から配付されることが多いのでどこのご家庭にも1冊はあるはずです。しかし、もらいっぱなしで「一度も開いたことがない」という人も多いようです。ではこの「総合英語」本はどのように使うのか?それは「文法事項を調べる際に辞書として使う」ということになります。単語や熟語を調べるときに使うのが「辞書」ならば文法事項を調べるときに使うのが「総合英語」(=文法書)ということになります。
例えば英検の問題を解いていて、その解説に「仮定法」とか「完了進行形」などという言葉が出てきて、それが理解できないときに「総合英語」でそれらの事項を調べてみるのです。高校英語では文法の理解が非常に重要です。そのためのもっとも良いツールが「総合英語」です。ただし、一つだけ注意点があります。それは「最初から順番に読もうとしない」ということです。例えば「春休みに英文法をマスターするぞ!」と考えて、「総合英語」を第1章から読み始める人(=高校生の時の吉田君)がいますが、間違いなく挫折します。少し考えてみればわかりますが、辞書をAの項目から読んで単語を覚える人はいませんよね。それと同じで、文法書を1章から順に読んでいって英文法をマスターできる人はほとんどいないのです。「総合英語は文法事項を調べる辞書として使う」ということを肝に銘じておいて下さい。
⑤『入門英文読解精講』(旺文社)
⑥『英文解釈クラシック』(研究社)
⑤⑥はいわゆる「英文解釈」というカテゴリーに入る参考書です。英検準2級レベルになると一文が長くなりその文構造(S・V・O・Cの組み合わせ)が複雑になります。その複雑な文構造を読み解くために必要のが「英文解釈」の力です。レベル的には⑤が準2級~2級レベル、⑥が準1級レベルです。ちなみに⑥まで行くと基本的に早慶上智東大京大レベルの大学の過去問演習にも入れます。
以上、ざっと吉田塾流の「参考書ルート」を示してみました。いかがでしたでしょうか?もちろん大事なのは「回す」(=終わらせる)ことではなくて「理解する」「暗記する」ことなのでただやみくもにこの順番で進んでいくのではなく、理解や記憶が足りなければ必要に応じて2周、3周と同じ教材にじっくりと取り組んでいくことが大切です。