9月18日(土)の夜、英検直前のライティング特別講座を実施しました。限定5名としたところ申込が殺到し、3日後には定員が埋まってしまいました。どうしてもという声があったため枠を増やし、7名の方にご参加いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
さて、実施内容と所感について書いていきます。今後も開催する可能性があるため、その際の参考にしてみてください!
2時間という限られた時間の中で最大限の効果を発揮するために、複数の教材を用意し、レベルに応じてやる内容を変えることで個別最適化した指導が行えるようにしました。具体的には以下の通りです。
和文英訳の基礎プリントの配布
このプリントの出来によって次に進む内容を変えるように指示しました。ここでは、時制やThere is/are、文型の基本的な定着度を確認しています。簡単な日本語ではありますが、きちんと「主語」「動詞」を見つけ、自然な並びにしているかなどを確認しています。
予想通り、冠詞(a, an, the)の抜けや、三単現・複数形の-sなどのつけ忘れや、時制のミスをする人が続出していました。英語は名詞の所属や数が厳密な言語なため、日本語の曖昧性と相性が悪く、意識しないと書き忘れることが非常に多いですね。
また、代名詞の中でも不定代名詞の理解が曖昧な人も多くいました。ここでおさらいしておきましょう!
「one」‐ 代名詞
oneは代名詞として使う場合、「それ」の意味を持ちます。itと同じような意味ですが、itはモノやコト、ヒトを特定するのに対して、oneは不特定のモノやコト、ヒトを指します。
「another」‐ 代名詞
anotherは不特定のモノからランダムに1つを選ぶイメージです。日本語では「別の」や「もう1つの」のように訳される場合が多いです。
「other」‐ 所有格
otherは所有格としてのみ使われ、後ろに名詞をともなって1つの名詞になります。「他の〜」と訳します。
「the other」‐ 代名詞
theはものを特定する冠詞(=定冠詞)なので、the otherは話し手(書き手)が多数の選択肢の中の特定の1つを選んでいるイメージです。また、最後にsをつけて「the others」とすると、多数の選択肢の中の特定できる2つ以上を選んでいるイメージです。
上記のうち、otherだけが所有格となっているのに気が付きましたか?そうです、それ以外は「名詞」なのです。しかし、other単体を「名詞」として書いてしまう人が続出しているため、単語はその使い方までセットで覚えましょう!
英作文の基礎
上記のうち、英作文の基礎が心配な人のために空欄補充問題や英作文の基礎フレーズが書いてあるプリントを配布しました。
準2級であれば、新形式の手紙・メールを書く際のフレーズ
2級であれば、考え・意見を述べる際のフレーズ
です。英検の英作文は、語彙・文法・構成・内容で評価されますが、語彙の基本的な使い方を押さえていないとほとんどの項目に響いてしまいますから、その点を考慮した指導を行いました。
演習問題
和文英訳が問題ないか、または英作文の基礎プリントを完了した生徒は、実践問題の添削を行っています。自由英作文における躓きポイントは3つあり、そのどこが生徒にとっての課題なのかを見極め1対1で添削指導をしています。
❶お題に対する適切な解答(根拠)を出せること
❷それを簡単な日本語に落とし込めること
❸それを英訳できること
上記のうち、❶と❷で躓く生徒がほとんどでした。聞かれていることに適切に答えられていないと内容で大幅な減点をくらいますし、難しい日本語をそのまま英訳してしまうことでミスが多発し、語彙・文法で減点をくらいます。英作文といっても、和文英訳ではない要素がかなり重要であることを念頭に置いておきましょう!
最後に、特別講座でその日生徒がやることを列挙し配布したものを添付します。対策にきた人がこんなことをやったのか〜と、これを見ている高校生や保護者の方がイメージできれば幸いです。