この前授業中に浪人生の女の子が「先生、whatとhowの使い分けが分かりません!」とキレ気味に言いました。
「ん?キミ『中学英文法ができれば』の第6章読んだ?」
「え?読みましたけど・・・」
「で、whatとhowの違いは何だって書いてあった?」
「ええっと・・・」
「読んでごらん」
*5分後
「でなんて書いてあった?」
「品詞が違うって書いてありました」
「書いてあること理解できた?」
「はい」
「ホントかな(笑)じゃあこの問題解説してみて」
問題:( ) do you like your new taecher?
① How ② Who ③ Which ④ What (拓殖大学)
*出典「入試頻出英語標準問題1100」(桐原書店)
「ええっと・・・」
「どうした?」
「ちょっと言葉では説明できません」
「なるほど。じゃあそれぞれの疑問詞の品詞を教えてくれる?」
「howは副詞か形容詞、whoは名詞、whichとwhatは名詞か形容詞です」
「そうだね。疑問詞っていうのはもともとの英文の何かが疑問詞に変わったものなんだ。例えば “He likes reading SF.” という文がベースにあって、もし彼が何を読むのが好きなのか分からないときにSFという名詞をwhatという名詞の働きをする疑問詞で置き換えて疑問文を作るんだ。例えばこんな感じで。 “What does he like reading?” そうするとSFをwhatに変えたわけだから当然疑問文の方のreadingの後には名詞がないことになるよね。ここまでOK?」
「はい」
「逆の見方をするとさっきのような問題を考えるときに疑問詞の後方を見て名詞が入るスペースがあれば名詞の働きをする疑問詞が入ることになるよね?」
「はい」
「じゃあさっきの “( ) do you like your new taecher?”で( )の後ろはどうなってる?名詞が入るスペースある?」
「ないです」
「ということは?」
「名詞の働きをする疑問詞は入らないということですか?」
「そうだね。ちなみに形容詞も入れられるところがないので正解は①Howとなるわけ。」
「なるほど!」
「ところで正解をいれた文、”How do you like your new taecher?”の答えの文て例えばどうなる?」
「ええと “I like her very much.”とか?」
「そうだね。この “very much”(=とてもたくさん)という副詞句の代わりをするのが “how” (=どれくらい)という副詞の働きをする疑問詞だということだね」
「分かりました!」
「じゃあホントに理解できてるかこっちの問題も解説してみて!」
「えー?」
普段品詞を考えずに How do you like ~?=あなたは~をどれくらい好きですか?とだけ暗記しているとなかなか疑問詞の問題は解けるようになりません。
なお詳細は拙著「中学英文法ができれば英語は話せる」(ナツメ社)をご覧下さい!(笑)