ネクステ系の学習法

多くの高校で、ネクステ、ヴィンテージ、パワーステージ、アップグレード等、頻出問題を集めた問題集が副教材として配付されています。この手の問題集の元祖はなんと言っても桐原書店の「大学入試英語頻出問題総演習」でしょう。
これらの問題集の特徴は左ページに頻出問題が掲載され、その右側に対応する解説が書かれていることです。見開きで完結するので見やすいレイアウトなのは間違いありませんが、それゆえの問題もあります。それは解説が正解の説明に終始していて設問の解法が載っていないことです。

以下ネクステで演習中の1浪女子との会話。

問341 He is a good writer ( ) he has an elegant stle.
  ① that ② in which ③ if that ④ in that

「341番の解説をしてごらん」
「はい。正解は④のin thatでin that…で「…という点で」という意味だからです。」
「なるほど。それは正解選択肢の説明で、なぜ④を正解として選ぶのか?の理由ではないよね」
「はい?」
「じゃあ、他の選択肢はなぜダメなのか一つ一つ説明してみて。」
「ええと・・・」

というような感じで大半の生徒はこの手の頻出問題集を解く際に「正解選択肢の説明」までは確認するのですが、「なぜその選択肢のみが正解になるのかの理由」までは考えないのです。
その結果「ネクステはこれまで3回回したのに、模試になると文法で点が取れないんです」という生徒が続出します。

ちなみに先ほどの問題で言うと…
① このthatを関係代名詞と考えると後方の節に名詞が欠けているところがないので不可。また接続詞と考えるとthat節全体が名詞節となるがその節自体がSOCのいずれにもなっていないので不可。接続詞のthatは副詞節を導くこともできるがそれはいわゆるso~that構文や感情を表す形容詞の直後なので、ここでは不可。thatを代名詞や副詞と考えるとそもそも節と節とを繋げないので不可。
② whichは人を先行詞としない。よってここにwihichを入れるても先行詞がないので不可。
③ ifが接続詞なので直後のthatは代名詞または副詞にしかなれない。代名詞だとするとSOCとして働かねばならないが、すでにSOがあり、本節はSVOの文型になっているのでCは不要。よって代名詞は不可。副詞と考えても直後の語がheという代名詞なので修飾できない。よってこれも不可。

と、ここまで考えると相当力が付きます。ちなみにネクステには文法問題が514問入っていますが、そのすべてにおいてこのような学習をしていくことが大切です!